1. ホルモン因子
骨分解を抑制する女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が閉経後急減し、骨量も急激に減少します。このため、骨粗鬆症患者は女性が男性の4~5倍に上ります。
2. 加齢因子
加齢とともに腸管からのカルシウム吸収率が低下します。
3. 遺伝因子
骨粗鬆症になりやすい体質や体格が遺伝します。
4. 栄養因子
カルシウム、ビタミンDやビタミンKなど骨形成に必要な栄養素が不足すると骨量は減少します。
5. 運動因子
骨形成に必要な栄養摂取量を増やしても、運動不足では筋・骨が形成されません。
6. 生活習慣
過度の飲酒や喫煙は腸管の働きを弱め、カルシウムの吸収率が低下します。また、日光に当たる機会が少ないと、紫外線によるビタミンDの活性化が起こらず、骨が形成されません。
7. 病気や薬の影響
甲状腺機能亢進症やクッシング症候群などの内分泌疾患、胃切除や吸収不良症候群などによる栄養吸収障害、ステロイドなどの薬剤、糖尿病などがあります。
以上のような素因を持つ人は骨粗鬆症の予備軍です。初期には自覚症状がほとんどありませんが、転倒やくしゃみなどのわずかな衝撃でも骨折しやすく(骨脆弱性骨折)、早期に骨粗鬆症の検査を受けることをお勧めします。